社内で伸線加工した素線を使用した、引張強度と耐伸性に優れたワイヤーロープです。内視鏡操作ワイヤーや医療ロボット等に適しています。
ワイヤーロープの構造
ステンレスワイヤーロープの構造には、撚り線芯とワイヤーロープ芯があります。
1. 独立ワイヤー撚り線芯(IWSC):芯部にワイヤーロープの外層撚り線と同一材質の撚り線を使用しています。撚り線の構成は3×7、7×7、7×19等があります。機械要素として汎用性が高く、軸剛性、屈曲可撓性に優れています。
2. 独立ワイヤーロープ芯(IWRS): 芯部にワイヤーロープを使用し、外層に撚り線を撚り合わせたものです。撚り線の構成は、{(7×7)+(1×19)×8}等があります。特に高い可撓性が要求される機械要素として使用されますが、元の形状のままでは接触応力によって型崩れが生じやすく耐久特性が高くないため、通常は外層にナイロン等の合成樹脂被覆を施します。
当社は最高品質を確保するため、ワイヤー材を自社で伸長成形しています。標準のSS304およびSS316に加え、独自のWHT(高張度)ステンレス、タングステン、ニチノールの加工も行なっています。
ワイヤーロープの撚り方向
ワイヤーロープの撚り方向はZ撚りとS撚りがあります。 一般にはZ撚りが使用されます。
製品仕様
特性比較
各構成同じ直径(φ1mm)での特性比較
タングステンワイヤーロープ
当社のワイヤーロープは、優れた柔軟性と高強度を実現するように設計されています。お客様のニーズに最適な製品を提供できるよう様々な構成をご用意しています。用途例としては、内視鏡検査において屈曲部位に使用するワイヤーや医療用ロボット工学鉗子等があります。
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